屋根の雨漏りはどこから?原因・応急処置・修理業者3社を比較

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天井に雨染みができた、雨の日だけポタポタ水が落ちる、壁の上部が濡れている。このような症状が出たら、まず室内の被害を広げないことが先です。濡れた照明器具やコンセントには触れず、水が落ちる場所には容器とタオルを置き、症状が出た場所を写真に残してください。雨が降っている最中や屋根が濡れている状態で、自分で屋根へ上るのは危険です。

屋根の雨漏りは、瓦やスレートが割れたときだけ起こるわけではありません。屋根の頂上にある棟板金、雨水が集まる谷板金、屋根材の下にある防水シート、外壁との接合部、天窓まわりなど、雨水が入りやすい場所はいくつもあります。また、室内の水染みと雨水の入口が離れていることもあるため、染みの真上だけを見て原因を決めることはできません。

屋根からの雨漏りで大切なのは、「どこを塞ぐか」より先に「どこから入り、どこを通って室内へ出ているか」を調べることです。原因が違えば必要な修理も変わります。

目次

まず確認|屋根の雨漏りで知りたいことを先に整理

知りたいこと先に知っておきたい答え
どこから漏れる?屋根材だけでなく、棟・谷の板金、防水シート、外壁との接合部、天窓なども原因になります。
今すぐ何をする?室内で水を受け、電気設備から離れ、写真を残します。自分で屋根には上りません。
どうやって原因を調べる?症状の聞き取り、室内・屋根裏・屋外の目視、必要に応じて散水調査などで浸入経路を絞ります。
どう直す?屋根材や板金の部分補修で済む場合もあれば、防水シートや下地、屋根全体の工事が必要な場合もあります。
いくらかかる?軽い部分補修の数万円程度から、広い下地補修や屋根全体の工事で100万円を超える場合まで差があります。
どこへ頼む?建てた住宅会社が分かればまず相談。分からなければ、雨水の入口と経路を調べられる屋根・雨漏り修理業者を選びます。

屋根から雨漏りしたら、まずこの5つをしてください

  1. 濡れた電気設備から離れる
    照明器具、コンセント、延長コードなどの近くまで水が来ている場合は、むやみに触らないでください。
  2. 床や家具への水濡れを防ぐ
    バケツや洗面器などで水を受け、周囲にタオルや防水シートを敷きます。天井材が膨らんでいる場合は真下に立たないようにします。
  3. 写真と動画を残す
    天井全体、染みの近く、水滴が出ている場所を撮影します。雨の強さや風の有無、何時ごろから症状が出たかも残しておくと、原因調査の手掛かりになります。
  4. 屋根には上らない
    濡れた屋根は滑りやすく、転落の危険があります。ブルーシート掛けやコーキングをするために屋根へ上るのは避けてください。
  5. 新築時の住宅会社または雨漏りを調査できる業者へ連絡する
    施工会社やハウスメーカーが分かる場合は、まずそこへ相談します。分からない場合は、屋根だけでなく雨水の浸入経路まで調べられる業者を探します。

屋根の雨漏りはどこから起こる?主な原因を場所別に確認

「屋根が古いから雨漏りした」と考えがちですが、実際には屋根材そのものだけでなく、板金、防水シート、接合部など複数の部材が関係します。まずは、屋根で雨水が入りやすい代表的な場所を知っておきましょう。

1.棟板金・棟瓦

屋根の頂上部分を「棟」といいます。スレート屋根や金属屋根では棟板金、瓦屋根では棟瓦などで雨水の浸入を防いでいます。固定している釘やビスが緩んだり、板金が浮いたり、瓦の固定部分や漆喰が傷んだりすると、強い雨や風を伴う雨のときに雨水が入り込むことがあります。

2.谷板金・谷樋

屋根面と屋根面がぶつかり、谷のように低くなっている部分には雨水が集まります。この部分に使われる谷板金や谷樋に穴あき、腐食、接合部の不具合があると、雨漏りにつながります。雨水が集中する場所なので、表面の板金だけでなく、その下の防水シートまで確認が必要になることがあります。

3.瓦・スレート・金属屋根などの屋根材

瓦の割れやズレ、スレートのひび割れ、金属屋根の腐食や穴あきなども確認箇所です。ただし、屋根材の下には防水シートがあるため、屋根材が一部傷んだからといって、必ずすぐ室内まで雨漏りするとは限りません。屋根材の傷みだけでなく、その下まで水が回っていないかを見ることが重要です。

4.ルーフィングと呼ばれる防水シート

瓦、スレート、金属板などの下には、雨水が建物内部へ入るのを防ぐ防水シートが施工されています。表面の屋根材から雨水が入っても、防水シートが機能していれば屋外へ排水できる構造になっています。反対に、防水シートが劣化していたり、重なりや立ち上がりなどの施工に問題があったりすると、表面だけ補修しても雨漏りが止まらないことがあります。

5.屋根と外壁が接する部分

1階部分の屋根と2階の外壁が接する場所、増築した部分との境目などは、雨水を外へ流すための板金や防水処理が重要になります。ここに隙間や施工上の不具合があると、屋根材自体に大きな破損がなくても雨水が入り込む場合があります。

6.天窓・サッシまわり

天窓がある住宅では、天窓と屋根の接合部、防水部材、シーリングなども調査対象です。窓の近くや壁際に雨染みが出ている場合は、屋根だけでなくサッシや外壁から雨水が入っている可能性も考えます。

7.雨樋や排水部分

雨樋に落ち葉や土が詰まったり、変形して排水しにくくなったりすると、本来流れるはずの雨水があふれ、軒先や外壁側へ回ることがあります。屋根の雨漏りを調べるときは、雨水を受ける場所だけでなく、排水する経路も確認します。

症状から考えられる雨漏り箇所

室内に出ている症状だけで原因を確定することはできません。ただし、「どんな雨のときに」「どこが」「どのように濡れるか」を整理すると、調査する場所を絞りやすくなります。

症状調査したい場所確認したいこと
2階の天井に雨染み屋根材、棟、谷、防水シート強い雨だけか、毎回出るか
壁と天井の境目が濡れる屋根と外壁の取り合い、外壁、サッシ風を伴う雨で出やすいか
天窓の周囲が濡れる天窓まわりの板金、防水、シーリング窓の結露ではないか
1階天井に雨染み下屋、ベランダ、外壁、上階の配管雨の日だけ発生するか
軒天や外壁上部が濡れる雨樋、軒先、屋根端部雨樋から水があふれていないか
晴れていても濡れる給排水、エアコン、結露など雨と症状が連動しているか

特に重要なのは、「天井の染みの真上=雨水の入口」とは限らないことです。雨水は屋根の内部や梁などを伝って移動してから室内へ出ることがあります。

屋根材によって雨漏りの確認ポイントは変わる

瓦屋根

瓦屋根では、瓦の割れ・ズレだけでなく、棟瓦、漆喰、谷部分、防水シートなどを確認します。瓦を1枚交換すれば済む場合もありますが、その下まで雨水が回っている場合は防水シートや下地の補修が必要です。見えている瓦だけで判断しないことが大切です。

スレート屋根

スレートでは、ひび割れや欠け、棟板金の浮き、板金を固定する下地、防水シートなどを見ます。雨漏りしている場合、表面のスレートだけではなく、その下の防水層や野地板まで傷んでいないかによって修理範囲が大きく変わります。

金属屋根

金属屋根では、サビによる穴あき、接合部、固定部、棟や壁際の板金などを確認します。表面に小さなサビがあるだけなのか、腐食して穴が開いているのかで必要な修理は異なります。

陸屋根・屋上

勾配の小さい陸屋根や屋上では、瓦やスレートではなく、防水層のひび割れ・膨れ・剥がれ、排水口の詰まり、笠木や立ち上がり部分などが主な確認箇所です。一般的な勾配屋根とは調査方法や修理方法が異なるため、防水工事に対応できる業者へ相談します。

屋根の寿命は何年?屋根材ごとの目安

雨漏りしたときに気になるのが「うちの屋根はもう寿命なのか」という点です。屋根材ごとのおおよその目安は次のとおりです。

屋根材寿命の目安途中で必要になる手入れ
トタン(金属)15~25年10年前後で塗装。錆が出たら早めに
スレート(コロニアル・カラーベスト)20~30年10年前後で塗装。割れは差し替え
ガルバリウム鋼板30~40年15~20年で塗装を検討
瓦(釉薬瓦)30~40年以上瓦自体は長持ち。漆喰は15~20年で詰め直し
和瓦(いぶし瓦・素焼き瓦)50年以上のものもある同上

ここで見落とされやすいことがあります。屋根材の寿命と、その下にある防水シートの寿命は別物です。

瓦は50年もつのに、雨漏りは20年で起きることがあります。
屋根の防水は、屋根材だけで担っているわけではありません。屋根材の下に敷かれている防水シート(ルーフィング)が、実際に雨水を止めています。このシートの寿命はおおむね20~30年です。
つまり瓦がきれいなまま、下のシートだけが先に切れるということが起こります。「瓦は割れていないのに雨漏りする」という相談が多いのは、これが理由です。

築20年を過ぎて雨漏りしたときは、屋根材の見た目が問題なくても、防水シートの状態を確認してもらってください。表面だけを直しても止まらないことがあります。

「寿命だから葺き替え」と即断しないでください

築年数が寿命の目安を超えていても、雨漏りしているのが一部分だけなら、その部分の修理で止まることがあります。「築30年なので全部やり替えましょう」という提案を受けたときは、次の2点を確認してください。

  • 雨水が入っている場所はどこで、その根拠は何か(写真を見せてもらう)
  • 部分的に直した場合、どのくらいもつと考えているか

あと何年その家に住むつもりかによっても、選ぶべき工事は変わります。5年なら部分修理、20年以上なら屋根全体をやり替えたほうが、足場代を何度も払わずに済む分だけ安くなることがあります。

屋根だと思っても、原因が外壁・ベランダ・配管の場合がある

天井や壁に水が出たからといって、原因が必ず屋根にあるとは限りません。外壁のひび割れや目地、サッシまわり、ベランダの防水、排水口などから入った雨水が建物内部を伝うこともあります。また、晴れている日にも同じ場所が濡れる場合は、給排水設備やエアコン、結露など雨漏り以外の原因も切り分けます。

業者へ「屋根の修理をしてください」と最初から工事内容を指定する必要はありません。「雨が降ると2階の天井に水染みが出る」「強風のときだけ壁際が濡れる」など、実際に起きている症状を伝え、原因から調べてもらう方が適切です。

雨漏り・結露・水漏れはどう見分ける?

天井や壁が濡れていても、すべてが雨漏りとは限りません。雨の日だけ症状が出るなら雨水の浸入を疑いやすくなりますが、晴天時にも濡れる場合は給排水設備やエアコン、結露なども確認します。

症状の出方考えたい原因
雨や強風のあとにだけ濡れる屋根、外壁、サッシ、ベランダなどからの雨水浸入
晴れている日にも同じ場所が濡れる給排水管、エアコンなどの水漏れ
冬場や湿度の高い日に窓・壁へ広く水滴が付く結露の可能性
上階で水を使ったあとに濡れる浴室、洗面、トイレ、配管などの水漏れ

これは自宅で原因を断定するための表ではありません。業者へ状況を伝えるための切り分けです。雨との関係がはっきりしない場合は、「雨漏りだと思う」と決めつけず、いつ濡れるかを伝えてください。

自分でできる応急処置は室内の被害を抑えるところまで

雨漏りを見つけると、「屋根にブルーシートを掛ければいい」「コーキングで穴を塞げばいい」と考えるかもしれません。しかし、高所作業には転落事故の危険があり、原因を確認せずに隙間を塞ぐと、本来外へ流れる水の経路を変えてしまうこともあります。

  • 水をバケツなどで受ける
  • 家具や家電を濡れない場所へ移す
  • 床へタオルやシートを敷く
  • 雨染み、水滴、壁紙の浮きなどを撮影する
  • 雨の強さ、風向き、症状が出た時間を記録する

ここまでで十分です。屋根へ上る作業や屋外の高所での補修は専門業者に任せてください。

雨漏り調査では何をする?原因がすぐ分からないこともある

雨漏り調査では、最初から屋根を全面的に工事するのではなく、症状と建物の状態を見ながら原因を絞ります。代表的な流れは次のとおりです。

  1. 聞き取り:いつから、どんな雨で、どの場所に症状が出るかを整理します。
  2. 室内・屋根裏の確認:水染み、濡れた木部、水が通った跡などを確認します。
  3. 屋外の目視確認:屋根材、棟、谷、外壁、サッシ、ベランダなどを症状に合わせて見ます。
  4. 必要に応じた追加調査:疑わしい場所へ散水して同じ症状が再現するかを見る散水調査などを行う場合があります。
  5. 修理範囲の説明:雨水の入口、通り道、傷んだ部材、必要な工事を写真や図で説明してもらいます。

雨漏りは、複数の場所が同時に原因になっていることや、雨の強さ・風向きによって症状が変わることがあります。そのため、一度の目視だけで原因を断定できないケースもあります。大切なのは、原因が不明なまま大きな工事を始めるのではなく、何を根拠にその修理が必要なのかを確認することです。

屋根の雨漏り調査はいくらかかる?

「調査無料」と書いている会社は多いのですが、無料なのはたいてい目視の点検までです。目視で分からないときの調査には、それぞれ費用がかかります。

調査の方法費用の目安どんな調査か
目視調査0円~5,000円屋根や室内、屋根裏を目で見て確認する
散水調査5万~10万円あやしい場所に実際に水をかけて雨漏りを再現する
赤外線調査10万~30万円専用カメラで表面の温度差を見て水の通り道を探す
発光液調査10万~30万円光る液体を流し、どこから出てくるかを追う
ガス感知調査20万~40万円ガスを注入して漏れ出る場所を特定する

屋根の調査で足場を組む必要がある場合は、戸建てで15万~25万円ほどが別にかかります。ただし、はしごで上がれる高さや、地上からの目視、屋根裏からの確認で済むことも多いので、最初から足場が必要になるとは限りません。

散水調査については、もうひとつ知っておいてください。1日いくらで料金を決めている会社が多く、その日のうちに原因が見つからなければ追加費用になります。1か所に30分から1時間ほど水をかけ続けて反応を見るため、疑わしい場所が多いと1日では終わりません。

電話の時点で聞いておく3つ
① 無料なのはどこまでですか(目視だけですか)
② 目視で分からなかった場合、どの調査になって、いくらかかりますか
③ 調査しても原因が分からなかったときは、費用はどうなりますか
③をはっきり答えられる会社は信用できます。「原因を特定できなければ費用はいただきません」としている会社もあります。

屋根の場合、症状の出方から原因の見当がつけば目視だけで済むこともあります。「強い雨のときだけ」「風のある雨のときだけ」「雨がやんだ後に出る」といった情報を電話で正確に伝えることが、結果として調査費を抑えることにつながります。

屋根の雨漏りはどう直す?原因によって修理方法が変わる

見つかった不具合考えられる修理確認したい点
瓦・スレートの一部破損屋根材の差し替え・部分補修下の防水シートまで傷んでいないか
棟板金の浮き・破損棟板金や下地の補修・交換板金の下の貫板や防水部分の状態
谷板金の腐食・穴あき谷板金の交換周囲の屋根材と防水シートの状態
防水シートの広い劣化屋根をめくって下葺き材を交換野地板まで腐食していないか
屋根全体の劣化カバー工法または葺き替え既存屋根の種類、下地、重量、劣化範囲
屋上・陸屋根の防水劣化防水層の部分補修または防水工事排水口や立ち上がりも含めた原因確認

雨漏りしているからといって、必ず屋根全体を葺き替えるわけではありません。部分補修で解決できる場合もあれば、防水シートや下地まで広く傷んでいて、屋根全体の工事が必要な場合もあります。修理範囲は「雨漏りしているかどうか」ではなく、「どこまで劣化しているか」で決まります。

築10年以内なら、無料で直してもらえる可能性があります

費用の話に入る前に、必ず確認してほしいことがあります。新築の引き渡しから10年以内なら、売主や建てた会社に無償で直す義務があります。

住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)で、新築住宅の売主は引き渡しから10年間、「構造耐力上主要な部分」と「雨水の浸入を防止する部分」について責任を負うと決められています。

屋根は、この「雨水の浸入を防止する部分」の代表そのものです。屋根材も、その下の防水シートも、屋根と外壁が接する部分も含まれます。だから引き渡しから10年以内の屋根の雨漏りは、自分で修理業者を探す前に、まず売主や建てた会社に連絡してください。

建てた会社が倒産していても請求できます

住宅瑕疵担保履行法という別の法律で、新築住宅を売る事業者は保険に入るか、お金を法務局に預けるか、どちらかが義務になっています。保険に入っている場合、事業者が倒産していれば買主が保険法人に直接お金を請求できます。

やること:引き渡しのときの書類を探す
「住宅瑕疵担保責任保険の付保証明書」という書類があります。引き渡し時に渡されているもので、保険法人の名前と証券番号が書かれています。これがあれば保険法人に問い合わせられます。

なお、引き渡しから10年を過ぎている場合、あとから行ったリフォームが原因の場合、年数が経って傷んだことによる雨漏りの場合は対象になりません。判断がつかないときは、国土交通大臣が指定した相談窓口である住まいるダイヤル(住宅リフォーム・紛争処理支援センター)に無料で電話相談できます。

制度の詳しい中身は雨漏り修理の費用と直し方|築10年以内なら無料になる可能性もで説明しています。

屋根の雨漏り修理はいくらかかる?費用の目安

雨漏り修理の費用は、原因箇所、被害範囲、屋根材、足場の有無、下地の傷み方によって大きく変わります。複数のリフォーム・屋根修理情報では、軽い部分補修なら数万円から、下地や屋根全体に工事が及ぶと100万円を超える例まで幅があります。

修理の規模費用を考える目安例
小規模数万円~30万円前後になることがある屋根材の一部補修、板金の部分補修など
中規模30万円台~70万円台になることがある補修範囲が広い、下地補修を伴う場合など
大規模80万円~200万円以上になることがあるカバー工法、葺き替え、広い下地補修など

これは全国一律の料金表ではありません。たとえば同じ棟板金の修理でも、数メートルだけ直す場合と棟全体を交換する場合では金額が違います。また、2階以上の屋根で足場が必要になれば、修理そのものとは別に足場費用が加わります。原因の場所ごとの目安と、100万円を超えるのはどんなときかは雨漏り修理費用はいくら?3~30万円の目安と100万円超になる違いで説明しています。

見積書では「一式」の総額だけを見ない

  • 雨漏りの原因と判断した場所
  • その根拠になる写真や調査結果
  • 修理する場所と範囲
  • 使用する材料
  • 足場、養生、廃材処分などの費用
  • 下地が傷んでいた場合の追加料金
  • 工事後の保証対象と期間

金額が安いか高いかだけでなく、同じ範囲を直す見積もりになっているかを比較してください。片方は表面だけの補修、もう片方は防水シートや下地まで含む工事ということもあります。

屋根塗装だけで雨漏りが直るとは限らない

屋根が古く見えると「塗装すれば雨漏りも止まる」と考えやすいのですが、塗装はすべての雨漏りを直す工事ではありません。棟板金や谷板金、防水シート、下地、取り合い部分に原因がある場合は、その箇所に合った修理が必要です。

見積もりで屋根塗装を提案された場合は、「今回の雨漏りの入口はどこか」「塗装によって、その原因がどのように解消されるのか」を確認してください。原因と工事内容のつながりが説明できない場合は、すぐ契約せず別の意見も聞いた方が判断しやすくなります。

一度直したのに、また屋根から雨漏りする理由

「去年直してもらったのに、また同じ場所から漏れる」。屋根の雨漏りでは特によく起きます。理由はだいたい次の4つです。

再発の理由何が起きていたか
入口が複数あった棟板金を直したが、谷板金も傷んでいた。屋根は雨水にさらされる場所が多く、傷み方も同じように進みます
防水シートが切れていた屋根材を差し替えても、下のシートが破れていれば水は入り続けます
出口だけを塞いだ室内で水が出ていた場所の真上をコーキングで埋めた。入口はそのままなので、行き場を失った水が別の場所から出てきます
塗装で直ると思っていた屋根塗装は表面を保護する工事です。すでに開いている隙間や割れは塞がりません

屋根の雨漏りは、入った場所と出てくる場所が離れます。棟のあたりから入った水が防水シートの上を横に流れ、数メートル先の天井に落ちることもあります。だから「濡れている場所の真上を直す」という考え方では止まりません。

再発したときにまずやること

前に工事した会社へ連絡してください。保証期間が残っていれば無償で対応してもらえます。工事の契約書や保証書を確認してみてください。

保証が切れている、あるいは同じ会社に頼む気になれない場合は、別の会社に見てもらうことになります。そのときは「前回どこをどう直したか」を必ず伝えてください。前の工事の内容が分かると、残っている入口を探す手がかりになります。工事中の写真や見積書が残っていれば見せてください。

雨漏りは放置しても大丈夫?雨が止んでも確認した方がよい

雨が止んで水滴が落ちなくなると、「自然に直った」と感じるかもしれません。しかし、雨が止まっただけでは浸入口が塞がったとはいえません。同じ風向きや雨量になったときに再び雨漏りすることがあります。

  • 雨のたびに同じ場所が濡れる
  • 天井の染みが少しずつ広がっている
  • 壁紙が浮く、剥がれる
  • 室内や天井裏でカビ臭さを感じる
  • 天井材が膨らんでいる
  • 照明器具やコンセント付近まで水が来ている

このような状態なら、次の雨を待たずに調査を依頼した方がよいでしょう。特に電気設備が濡れている場合や天井材が大きく膨らんでいる場合は、その場所へ近づかず、安全を優先してください。

雨漏りを放置すると修理範囲が広がることがある

雨水が屋根の内部へ入り続けると、表面の屋根材だけではなく、防水シート、野地板、天井下地、断熱材など周囲の部材まで濡れることがあります。早い段階なら部分補修で済む状態でも、下地の交換や室内側の復旧が必要になれば工事範囲は広がります。

「少し染みがあるだけだから」と長期間そのままにせず、雨との関係がある水染みを見つけたら記録を取り、原因を確認してください。特に同じ場所で繰り返している雨漏りは、表面だけの応急処置ではなく浸入経路の確認が必要です。

屋根の雨漏りはどこへ相談する?最初の連絡先

建てた住宅会社・ハウスメーカーが分かる場合

まず新築時の住宅会社やハウスメーカーへ連絡してください。施工記録や建物の仕様が残っている場合があり、保証の対象になる可能性も確認できます。中古住宅でも、購入時の書類に保証や相談窓口が記載されていないか確認します。

建てた会社が分からない・連絡できない場合

屋根修理会社、板金業者、瓦工事店、防水業者、リフォーム会社などが候補になります。ただし、会社名の種類だけでは判断できません。屋根の表面だけを見るのではなく、室内の症状から浸入経路を調べ、必要に応じて屋根裏や外壁まで確認できるかを見てください。

賃貸住宅の場合

自分で修理業者を手配する前に、管理会社または貸主へ連絡します。雨漏りした場所、発生した日時、室内の写真を伝え、緊急時の対応方法を確認してください。

近くの屋根修理業者に心当たりがない場合の相談先3サービス

建てた会社が分からず、近所の屋根修理業者にも心当たりがない場合は、雨漏りの受付サービスから探す方法があります。ここでは、対応エリアと現地調査の費用を公式サイトで確認できる3サービスを比べます。

「1位だから誰にでも合う」という選び方はしません。住んでいる地域によって、選べるサービスが変わります。

サービス公式情報で確認できること向いている人
アメトメ関東地方全域に対応。24時間365日受付。現地調査・見積もり無料と案内関東で、屋根の浸入経路の調査から相談したい人
雨漏り修理救急センター関東・近畿の対応エリアに対応。見積もり・現地調査・出張無料と案内掲載対応地域の一戸建てで相談したい人
雨漏り修理110番全国24時間365日受付。地域の加盟店が現地対応上の2つの対応エリア外から探したい人

関東にお住まいなら3つとも候補になります。近畿は雨漏り修理救急センターと雨漏り修理110番、それ以外の地域は雨漏り修理110番が窓口になります。

どのサービスを使う場合でも、屋根の表面だけを見て終わるのか、室内や屋根裏まで確認するのかは、実際に来る会社によって違います。電話の時点で「雨水がどこから入っているか、どこまで調べてもらえるか」を確認してください。電話で聞く項目は雨漏り修理業者はどこに頼む?信頼できる選び方とおすすめ3社にまとめています。

雨漏り修理業者を選ぶときに見るポイント

雨漏りは原因が分かりにくいため、「すぐ全面工事が必要」と言われても、その場で判断しにくいものです。次の点を確認すると、工事内容を比較しやすくなります。

  • 雨水の入口と考えられる場所を写真で説明してくれる
  • 屋根材だけでなく、防水シートや下地の状態まで説明できる
  • 部分補修で済むのか、広い工事が必要なのか理由を説明する
  • 調査費がかかる場合は、実施前に金額と内容を示す
  • 見積書に施工範囲、材料、数量、追加費用の条件が書かれている
  • 工事後に再発した場合の保証範囲が確認できる
  • 契約を急がせない

国民生活センターは、突然訪問して「屋根が壊れている」「このままでは雨漏りする」などと不安をあおり、高額な屋根工事を契約させる点検商法について繰り返し注意喚起しています。頼んでいない業者が突然来た場合は、その場で屋根へ上げたり契約したりせず、必要なら別の業者にも確認してもらいましょう。

「屋根が壊れています」と訪ねてきた業者への対処

屋根は、家の中でいちばん自分の目で確かめにくい場所です。そこを突く商売があります。国民生活センターは2023年10月に、屋根工事の点検商法について注意を呼びかける報道発表を行いました。

相談件数2022年度は過去5年で最多。2018年度の約3倍
契約した人8割超が60歳以上

典型的な話の運び方

国民生活センターが挙げている、よくある流れです。声のかけ方はほぼ決まっています。

  1. 「近所で工事をしているので、挨拶に来ました」と突然訪問する
  2. 「屋根瓦がずれているのが見えました。点検してあげます」と申し出る
  3. 屋根に上がり、写真を撮ってくる
  4. 「このままだと瓦が飛んで、ご近所に迷惑がかかりますよ」と不安をあおる
  5. その場で契約させる
屋根に上げないでください。
点検と称して屋根に上がり、そこで屋根を壊されたという相談も消費生活センターに寄せられています。見せられた「壊れた屋根の写真」が、本当に自分の家のものか、いつ撮ったものかを、こちらは確認できません。
知らない業者を屋根に上げる必要はありません。断って構いません。

断り方は「今は結構です」だけで十分です

理由を説明する必要はありません。話を聞くほど断りにくくなるので、玄関先で終わらせてください。国民生活センターも「相手のペースに飲まれず、きっぱり断ること」を対策として挙げています。

本当に屋根が心配なら、その業者ではなく、自分で選んだ会社に見てもらってください。急いで今日決めなければならない理由はありません。

契約してしまった場合|工事が終わった後でも解約できることがあります

訪問販売による契約は、契約書面を受け取った日から8日間はクーリング・オフができます。国民生活センターは「工事終了後でもクーリング・オフできる場合がある」としています。すでに工事が済んでいても、あきらめずに相談してください。

消費者ホットライン電話 188(いやや!)/最寄りの消費生活センターにつながります
住まいるダイヤル住宅リフォーム・紛争処理支援センター。一級建築士などが無料で電話相談に応じます

契約書、受け取った資料、業者に見せられた写真、やり取りの記録は捨てずに残しておいてください。相談するときの資料になります。

火災保険で屋根の雨漏り修理ができるとは限らない

台風や強風などによる損害で保険の補償対象になる場合はありますが、経年劣化による雨漏りまで自動的に補償されるわけではありません。保険の対象になるかは契約内容と損害原因によって決まります。

「火災保険を使えば無料で直せる」と工事業者から言われても、その場で契約せず、まず自分で加入している保険会社や代理店へ連絡し、必要な手続きと書類を確認してください。

屋根の雨漏りでよくある質問

雨漏りしている場所の真上を直せば止まりますか?

止まるとは限りません。雨水は屋根内部を移動してから天井や壁へ出ることがあります。室内の染みだけで工事箇所を決めず、雨水の入口と通り道を調べてもらってください。

コーキングを塗れば屋根の雨漏りは止まりますか?

原因によります。接合部の補修としてシーリングを使うことはありますが、原因を確認せず隙間を塞ぐだけでは再発することがあります。防水シートや板金、排水経路に問題がある場合は別の修理が必要です。

雨が強いときだけ漏れるのはなぜですか?

雨量が多いときだけ水が回る場所や、風で雨が吹き込んだときだけ浸入する場所があるためです。「大雨だけ」「南風のときだけ」などの条件は原因調査の重要な手掛かりになるので、業者へ伝えてください。

屋根の雨漏り調査は無料ですか?

業者と調査内容によって異なります。目視点検は無料でも、散水調査や高所作業、部材を外して確認する調査などは有料になる場合があります。訪問前または調査前に、無料の範囲と有料になる条件を確認してください。

屋根の雨漏りは自分で修理できますか?

室内で水を受ける、家具を移動する、写真を残すといった応急対応はできます。しかし、屋根へ上って原因を探したり、高所でブルーシートや補修材を施工したりすることはおすすめしません。安全面だけでなく、原因を誤ると雨漏りが再発する可能性があります。

まとめ|屋根の雨漏りは「見えている場所」だけで判断しない

屋根から雨漏りしたときは、まず室内の安全を確保し、水濡れを広げないようにしてください。そのうえで、いつ、どんな雨で、どこに症状が出たかを写真と一緒に残します。

雨漏りの原因は、瓦やスレートだけではありません。棟板金、谷板金、防水シート、屋根と外壁の接合部、天窓、雨樋なども調査対象です。また、外壁やベランダ、サッシから入った雨水が天井へ回っている場合もあります。

「雨漏りしているから屋根全体を交換する」「染みの真上を塞げばよい」と最初から決めず、原因を確認してから必要な範囲だけを修理することが大切です。建てた住宅会社が分かる場合はまず相談し、分からない場合は雨水の浸入経路まで調べられる業者へ依頼してください。屋根以外も含めた原因別の直し方は雨漏り修理はどうする?原因別の直し方・費用相場・業者選び、天井に染みが出ている場合は天井の雨漏りはどこから?原因の見分け方・応急処置・修理費用も参考にしてください。

参考にした公的・専門情報

  • 公益財団法人 住宅リフォーム・紛争処理支援センター「住まいの雨漏り対策を考えましょう」
  • 独立行政法人 国民生活センター「屋根工事の点検商法のトラブルが増えています」ほか住宅修理トラブルの注意喚起
  • SUUMOリフォーム「雨漏りの修理・補修の費用相場。屋根や外壁など箇所別の対処方法と台風対策」
  • ホームプロ「雨漏りの修理・リフォームにかかる費用相場と日数、業者の選び方」
  • 屋根専門業者・住宅関連メディアの公開情報を、原因箇所・修理方法・費用の比較に使用

記事の内容に関するお問い合わせは、お問い合わせフォームよりご連絡ください。

掲載業者へのご依頼・お見積もり・工事日程などは、各社の公式サイトより直接ご連絡ください。当サイトでは受付や取り次ぎは行っておりません。

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